神戸市北区の路上で神戸弘陵高校２年、堤将太さん（１６）が刺殺された事件で、堤さんと一緒にいた中学３年の女子生徒（１５）が「（犯人は）髪が長めの男だった」と証言していることが７日、捜査関係者への取材でわかった。男が犯行当時、カバンなどを持っていなかったことも判明。神戸北署捜査本部は、男が刃物を着衣に隠していた可能性が高く、比較的近くに居住しているとの見方を強めている。これまでの調べで、堤さんを刺した男は２０～３０歳で、ジャージー上下を着た身長約１７０センチの小太りとみられ、女子生徒は髪形について「長め」と話しているという。さらに男は、犯行前に堤さんと女子生徒がいた自動販売機の前を通り過ぎ、その後十数メートル離れた車止めの柱に座っているところを目撃されているが、その際にカバンなどを所持していなかったという。現場付近で車やバイクなどが急発進する音を聞いた住民もおらず、男は徒歩で逃走したとみられ、犯行後の目撃情報がほとんどないことから、捜査本部は犯行後に短時間で自宅などに身を隠した可能性もあるとみている。堤さんの通夜が７日夜、同区内の斎場で営まれ、参列した親族や多くの友人らは突然であまりに早すぎる死を悼んだ。後輩たちが「一緒に遊んでくれたことを忘れません。天国から見ていてください」と涙ながらに手紙を読んだといい、会場内は終始すすり泣く声が響きわたった。

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